牛乳を通じたコミュニケーションのきっかけに、酪農乳業関係者の繋がりづくりに。 集めて、遊べる「ご当地牛乳トレカ」開発ストーリー
「ご当地牛乳トレカ」を開発したミルクマイスター®高砂さんに、その経緯や想いを取材しました。
Interview2024.11.14「土日ミルク」では酪農乳業関係者向けに、印刷物やデジタルメディアで利用できる土日ミルクロゴをご提供しています。株式会社共進牧場では今春、自社の牛乳パック広告欄にロゴを掲載して地域へのメッセージ発信に活用しました。そのねらいなどをお聞きしました。
株式会社共進牧場
取締役会長 大野 保(おおの たもつ)さん *写真中央
代表取締役社長 中尾 嘉延(なかお よしのぶ)さん *写真右
浄谷工場・ 研究開発室 課長補佐 幸田 弥生(こうだ やよい)さん *写真左
大野さん
弊社は1890(明治23)年、神戸市内で牛乳販売店としてスタートしました。郊外にある創業者の実家の牧場から生乳を運んで、市内で処理・販売を始めたのが原点です。新鮮で栄養豊富な牛乳を神戸の人たちに飲んでほしい、また「母乳の出ない母親の助けになれば」との思いもあったそうです。
戦後の1956年に小野市内に直営牧場を移転開設、1990年に製造部門を分離独立して現在の㈱共進牧場を設立しました。生乳生産から処理加工までの一貫体制と、「より自然でより新鮮な風味豊かな牛乳を食卓にお届けし、食文化の充実を目指す」という創業当時からの企業理念を堅持しながら、地元の生産者さんと共に地域に密着した経営を続けています。
中尾さん
兵庫は古くから酪農の盛んな地域ですが、近年は生産者の高齢化や飼料・燃料等のコスト高による離農や廃業が増加しています。特にコスト高は弊社としても実感しているところです。私たちのテーマの一つが地産地消で、地元産の生乳を使ったさまざまな製品を販売していますが、必要な乳量の確保が今後課題になる可能性があります。
ですので、弊社が持つ多様な販売チャネルを活用し、スーパー・量販店だけでなく、学校給食、京阪神エリアの医療機関、製菓・製パンメーカーなど、幅広いお客様のニーズに合わせた製品を提供したいなと考えています。
例えば、コロナ下で高まった消費者の健康志向や、食の品質に対する意識は今も続いていると感じます。弊社でも工場近隣の酪農家の生乳を厳選使用した低温殺菌牛乳や、スイーツ感覚で楽しめるヨーグルトといった高付加価値製品の売上は伸びていて、食べても罪悪感を持ちにくい「ギルティフリー」がコンセプトの製品は、美容インフルエンサーのSNSで紹介され話題となり、近畿圏だけでなく都内の高級スーパーでの販売もこのところ急増しています。
中尾さん
牛乳消費が低迷する中で、私たちも独自に何かしたいと考え、長年使ってきた1リットルパックのデザインを、現行の学校給食用牛乳のデザインを基にリニューアルすることにしました。今の子どもたちには馴染み深く、子育て世代には懐かしいパッケージに変更することで、牛乳により親しみや興味を持ってほしいというねらいがありました。
社内で検討を進める過程で「土日ミルクフェス」の動画を見て、いい取り組みだなと感じ、ロゴの掲載を決めました。土日ミルクのロゴを入れることで、子育て世代のお客様がスーパーで手に取ったとき、「給食のない休日は、おうちで牛乳を飲もう」のメッセージが伝わると共に、学乳の大切さもあらためて感じてもらえると考えました。
土日ミルクフェスレポート動画:https://www.youtube.com/watch?v=V0LPQfRdWDM
牛乳パックだけでなく、地域でのイベントで配布するトートバッグも土日ミルクロゴを入れて作りました。こういったグッズをきっかけに、家庭での牛乳飲用を増やしたいなと思っています。
中尾さん
地域の人々にとって牛乳は親しみを持てる食品だと思っているので、今回のデザイン変更と「土日ミルク」ロゴによる情報発信によって、少しでも身近なものになることを願っています。牛乳消費が減退している今だからこそ、私たちのような地域に根ざした乳業メーカーによる独自性のある取り組みが必要と考えます。
メーカー同士は市場では競合していますが、例えば学乳の提供は地域内での連携・協力体制が確立しています。こうした学乳を通じた横のつながりを生かせば、牛乳の普及につながる地域発の活動ができそうです。Jミルクさんの協力も得ながら、「土日ミルクフェス」のようなイベントを関西でも実施できたらうれしいですね。
株式会社共進牧場:http://www.kyoshin-milk.jp/
製品に使用している土日ミルクロゴは無料で誰でもお使いいただけます。以下よりご参考ください。