地域から全国に広げる“ちち”への思い 「父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!」×「土日ミルク」
熊本のとある地域での取り組みとして始まり、全国展開して30年近い歴史を持つ全国酪青女による「父の日に牛乳(ちち)を贈ろうキャンペーン」と、「土日ミルク」が連携。多様な活動を支える事務局の支援体制や、今後のコラボへの期待などをお聞きしました。
Interview2025.08.27岩盤房とお風呂をはじめ、“1日中楽しめる”日本最大級の温浴複合施設「照葉スパリゾート本店(福岡県福岡市)」。2025年7月12日から8月31日まで、雪印メグミルク株式会社とタッグを組み、コラボイベント「お風呂で牛乳は文化!ミルクの恵みで、ととのう毎日」を開催しました。
このイベントでは、『土日ミルク』の各種ツールが数多く活用されました。温浴施設という場でいかに牛乳の魅力を伝え、お客様に喜んでいただけるか。イベントを通じて、お客様の笑顔と健康、そして『お風呂で牛乳を飲む』という文化の普及に貢献することを目指した、イベントのご担当者にお話を聞きました。
【今回の土日ミルクを創るヒト】
株式会社ナカシロ 照葉スパリゾート
橋口 慎之介(はしぐち しんのすけ)さん/副部長
西 亮平(にし りょうへい)さん
雪印メグミルク株式会社
渡部 靖広(わたべ やすひろ)さん/市乳事業部 九州販売課
【記事のポイント】
・照葉スパリゾートでは、さまざまな業界とのコラボイベントを実施
・温浴施設で牛乳イベントを行うことで、牛乳に関心のない層にアプローチ
・「土日ミルク」コンテンツ活用により、費用を抑えて啓蒙イベントを実施
・イベントを通じて、日々の暮らしの中で牛乳に対する意識の向上に期待
・牛乳の価値を向上させるために継続的な啓発イベントは不可欠
【活用した土日ミルクコンテンツ】
・週刊土日ミルク
・土日ミルク イベント活用ツール
└牛のエサ展示
牛さんクイズ
30日間牛乳飲もうチャレンジ
照葉スパリゾートでは、心身の癒しを提供するだけでなく、地域社会全体の活性化や持続可能な社会の実現に向けた活動を積極的に実施。コラボイベントも地域貢献活動の一環として位置付けられているため、コラボ先に費用等を求めることはないのだそう。
これまで福岡市動物園や地元の企業、さらには自治体の福津市など、さまざまな業界とのコラボを実現し、来館したお客様にたくさんの笑顔を届けてきました。
今回、雪印メグミルク株式会社とともに、「お風呂で牛乳は文化!ミルクの恵みで、ととのう毎日」を開催。施設を訪れた多くのお客様に、牛乳への関心を高めてもらうきっかけとなることを目指したイベントです。
企画のきっかけは、2024年に酪農家の数が初めて1万戸を割ったというニュースだったそう。照葉スパリゾートの橋口さんと西さんは、お風呂と牛乳の関係について改めて考えるようになったと言います。
「『お風呂上がりに腰に手を当てて牛乳を飲む』という光景を、私は当たり前だと思っていました。しかし、20代前半のアルバイトスタッフに話を聞くと、お風呂上がりに飲むものとして、牛乳と答えた人があまりに少なくて正直驚いたんです。この『お風呂上がりに牛乳を飲む』という習慣を、文化として残していきたい。それがひいては地域貢献や日本全体の貢献につながるのでは、と思うようになったんです」(橋口さん)
そんな時、照葉スパリゾートを訪れた雪印メグミルクの渡部さん。
「元々設置させていただいていた自動販売機の件で伺ったんですが、コラボの件をお声がけいただいて参加を決めました。弊社が100周年、照葉スパリゾートさんも10周年という節目で、ご一緒するにはとても良い機会だと感じたんです」(渡部さん)
「いまや瓶牛乳を扱っているのが、大手では雪印メグミルクさんだけということを知って驚きました。私の中で『腰に手を当てて飲む牛乳』といえば瓶牛乳だったので、ぜひ瓶牛乳でイベントを実施したいという思いもありました」(橋口さん)
また、照葉スパリゾートという温浴施設で牛乳イベントを行うことにも大きな意味がある、と橋口さんは言います。
「照葉スパリゾートにいらっしゃるお客様は、お風呂や岩盤浴が目的の方がほとんどで、それほど牛乳に特別な関心を持っている方は多くない状態だと思います。そんな方々が牛乳に興味を持つスタート地点に、このイベントがなればいいと考えています」
牛乳に興味をもってもらうため、たくさんの企画が立てられました。しかし、費用など制約が多い中で、どうすれば牛乳そのものを主役にした啓発イベントにできるか、という問題に直面。そんな中、雪印メグミルクの渡部さんが提案したのが「土日ミルク」のコンテンツでした。
「以前から『土日ミルク』の取り組みは知っていて、ステッカーなどを活用したこともありました。ただ、コンテンツの中でも『週刊土日ミルク』は作者さんがいらっしゃるので、使用許可を取るのは難しいかと思っていたのですが、Jミルクさんに問い合わせたところ、快く使用許可をいただけたんです」(渡部さん)
照葉スパリゾートの橋口さんも「大浴場に向かう長い通路に掲示する素材をずっと探していたので、『週刊土日ミルク』の使用を許可いただけたのは本当に助かりました」と話します。
さらに、このイベントでは『週刊土日ミルク』に加えて、「牛のエサ展示」や「30日間牛乳飲もうチャレンジ」などのイベントツールも活用されました。館内のレストランで提供された牛乳・乳製品をたっぷり使った限定メニューなどとともに、来館者に牛乳・乳製品の魅力や楽しさ、おいしさを体感してもらう取り組みとなりました。
イベントは開始直後から好評で、3本ものニュース番組で取り上げられました。照葉スパリゾートの西さんは身内の話と断りつつ、「実家の母親がテレビでイベントが取材されている様子を見て、最近は雪印メグミルクさんの牛乳を毎日飲んでいるんです。こんな感じで、館内はもちろんですが、それ以外でも牛乳の魅力が広がっていくことが、少しでもできたのではないでしょうか」と、イベントの波及効果を実感されている様子です。
また、橋口さんもイベントの効果を実感されていました。
「来館された方は『最近、牛乳を飲んでないな』や『風呂で牛乳を飲んでみたいな』と思われたのではないでしょうか。イベント実施後、牛乳の販売数も伸びていますからね。このイベントをきっかけに、毎日の生活の中で牛乳に対する意識が上がってくれれば嬉しいですね。『お風呂で牛乳を飲む』という文化は、100年後もずっと残っていてほしいですから」
一方、雪印メグミルクの渡部さんは、お客様の声を聞く中で大きな課題を感じたといいます。
「筋肉のためにプロテインを摂っている方は多いですが、筋肉を支える骨まで意識している人は少ないことを改めて実感しました。意識的にカルシウムを摂っている方は、ほとんどいらっしゃいません。骨が代謝を繰り返していることをご存じの方も、ほとんどおられませんでした。骨折などを防ぐ意味でも、牛乳の飲用を積極的に広めていきたいですね。
牛乳も値上げなど価格面が注目されがちですが、酪農家さんを助けるためにも、牛乳の価値を正しく伝えていく必要があります。牛乳は価格に見合った飲み物であることをお客様にご理解いただけるよう、これからも啓発活動は続けていきたいと考えています」
【照葉スパリゾート 公式インスタグラム】
https://www.instagram.com/terihasparesort/